松岡紀子 松岡紀子

人とのお付き合いの仕方

公開日:2014/04/24(木) 更新日:2024/05/27(月) 京都の文化

「早くから通われて本当に良かったですね。」
勝尾先生にお声をかけていただきました。

 

はい!本当にそう思います。
勝尾先生、お導きいただき、ありがとうございます。

 

「お茶のお稽古」と聞けば、今もイメージは、若いお嬢さんの花嫁修業でしょうか。それでいきますと、私は決して早くはなく・・・と言いますか、手遅れと言いますか。

 

お稽古で何を学ぶのでしょうか?
「それは、人とのお付き合いの仕方を学ぶのです。」

 

今から8年前にお聞きした勝尾先生のお言葉です。

お稽古を始めたはいいけれど、何かと理由をつけてはお稽古を休みがちになり、ちょっぴり挫折しかけていた私の目から鱗が落ちました。

 

美しい袱紗さばきを身に付けたい。   
かっこよく柄杓を構えたい。
1つでも上のお免状をいただけるようになりたい。

 

これが本当に難しい。体が思うように動きません。そして、覚えられません。
涙が出そうになるくらい悔しいです。

 

一つでも多くのお点前ができるようになること。
そのことだけが私の目標であり、お稽古の大義でした。
だから挫折しかけたのだと思います。

そこに「人」が不在でした。

 

お茶の先生がよくおっしゃいます。
お点前だけ覚えたってあかんのよ。大事なのは気走り。気を走らせなさい。

 

叱られると嬉しくなります。人生変わるほど大切なことを、また一つ教えていただくのです。そして勝尾先生の「良かったですね」につながります。

 

お茶を出しに行って、先にお出しした空のカップをそのままにして下がる人がいますけど、お茶を習っていたらそんな不作法はしませんね。

 

気を走らせるとはどういうことなのか。なぜ空のカップがそのままではダメなのか。
そこに「人」が存在します。

 

先日、人と人の素晴らしく豊かな関係を目の当たりにする、という経験をしました。それは、「生まれて初めて」と言っても過言ではない出来事でした。

  

ひとつでも多くの「人とのお付き合いの仕方」を知り、学び、豊かな人生を生きたいです。